卒業式で着る袴スタイル、選ぶときのポイントは?

「卒業式には袴を着たいな」と考えている女子大学生は多いです。マイナビが2015年に発表した調査によると、卒業式で袴を着る予定の女子大学生は約75%でした。学部によっては9割以上が袴を着ていることもあるそうです。

多くの人は、卒業式で着る袴はレンタルを利用することでしょう。レンタルは自分の好きな柄や色の振袖や袴を選べるため、「成人式はお母さんの振袖を使ったけど、卒業式は自分の好きな色や柄の袴を着たい!」と考え、レンタルを利用する方も少なくありません。

実は、振袖などの着物の柄や色にはそれぞれ違った意味があります。

着物の「柄」の意味

振袖の柄によく用いられるモチーフには、「御所車」や「扇」などがあります。

御所車とは、貴族などの高貴な人が乗る牛車のことです。着物の柄として用いられる場合は、御所車だけではなく、式の草花や流水模様と共に描かれます。華やかで雅やかな柄のため、昔から晴れの日の着物に多く用いられてきました。

扇は、末に向かって広がる形から「末広」とも呼ばれます。着物の柄としては、開いたもの、閉じたもの、半分だけ開いたものなど、様々なバリエーションがあります。発展や繁栄という意味を持つため、非常に縁起の良い模様とされています。

他に人気の柄は、「鳳凰」や「鶴・亀」、「菊」などです。鳳凰は、平和の象徴であり、古く飛鳥時代から縁起物として用いられています。鶴と亀は、「鶴は千年、亀は万年」という言葉があるように、長寿の象徴です。鶴と亀を用いた着物は、祖父母など、ご高齢の方からの人気も高いです。

着物の「色」の意味

きものと宝飾社によると、大学の卒業式で着用する袴の人気色は、白、青、赤、黒だそうです。特に関東では白と紫が、関西では黒やグレイ、中国・四国・九州では青と白が人気という結果が出ています。

白は、何物にも染まっていない純潔さを意味します。古来より汚れや悪霊を払う色とされていています。また、始まりや出発というイメージのある色ですから、卒業式に着用するにはぴったりの色であると言えます。

青は、冷静さや知性を意味します。紺色の一種である褐色(かちいろ)は、「勝ち」に通じるとして、縁起を担ぐ鎌倉時代の武士に特に好まれました。褐色は深い紺色に紫を混ぜたような色で、独特の色合いを持ちます。私たちが普段用いる青色とは受ける印象が違うため、人気のある青系の袴を着つつ、個性を出したい方におすすめです。

赤は、生命を意味します。また、女性的なイメージを与える色でもあります。古来、赤は天皇や皇族以外の着用は禁じられていました。しかし昔から人気のある色で、たとえば江戸時代には赤い着物が大流行し、禁止令が出されるほどでした。また、悪霊から身を守る魔除けの色ともされており、赤ちゃんや還暦を迎えた方へのプレゼントにもよく用いられます。

黒は、強さや権威、神秘を意味します。また、唯一、他の色を引き立たせる効果を持ちます。サッカー日本代表のエンブレムにも使われている「ヤタガラス」の色であるように、古来から神の色としても用いられています。

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以上が、卒業式の袴などに用いられる柄や色の意味です。レンタルをご利用の場合は、これらの意味から選んでみても良いでしょう。卒業式で使う袴のレンタルなら、1941年からの長い歴史を誇る「和楽庵」をおすすめします。袴単品でのレンタルも行っているため、お手持ちの振袖に合う袴をお探しの場合にもおすすめです。